野村将揮
無題
更新日:2018年10月31日
自分の人生はこういうものなのだ、と確認しながら生きていくということなのかもしれない。振り返れば三十年弱も生きてきた。随所に分岐点があり、その都度、何かを疑うなり信じるなりしながら時を過ごし、軌跡らしいものが残っているのだと信じられるようになりつつある。人生はひどく短く、また、その短さに絶望し切れる程に人間は強くも弱くもないのではないか。信条を超えた祈りのごとき何かを支える小さな物事を、棄て去ることなく抱きかかえながら、決定論のその先を歩むほかなく、そこに救われなさという救いがあるのかもしれない。
人生は本当に色々ある。最近は五感というか神経も精神もよく使う。不思議と摩耗している気はせず、むしろ洗練というか研磨されている気さえする。収納棚から扇風機を出した。