野村将揮
無題
更新日:2018年10月31日
一年に数回会うといった関係の先輩(年上の友人という方がしっくりくる)2名とそれぞれ約2時間ずつご一緒した。思えばともに10年弱の付き合いになる。
就職、結婚、出産、留学といった世に言うライフイベントを経て、自身や親密圏を形成する友人・知人の日常(として設定しているもの)が変遷していく中で、特に深くも重くもない軽やかな関係が継続していくというのは素直に嬉しく思う。何かを学び取りたいと片意地を張るでもなく、講釈や引導をくれてやるでもなく、感傷を舐め合うでもなく、特別な意味合いを付与せずに互いにストレス無く会話を交わす。こういう間柄は意外に少ない。過去の記憶や共通の知人よりも、たいして個人的でもない個人的な現状と今後について、整理し切れていないまま適当に吐き出しながら、共感と呼ぶほどの大袈裟でもない弛い空気感を共有してコーヒーなり酒なりを仰ぐ。紛れもない財産だろう。こういった時間が今後の日常に増えていくように人間関係の広がりや再定義を意識していきたい気がする。仲良くなれる人はまだまだ沢山いるだろうし、それこそ、人間関係を発酵させていくということなのだろう。