野村将揮
観世銕之丞の至言
更新日:2018年10月31日
青山で観世銕之丞から能を学んできた。
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舞台の上では自分の纏う日常の空気を殺す。 個性を殺す。型に自分を押し込めたその先に立ち上がってくる、自分の出会ったのことのない自分、がどこにあるかということ。観客の見ている虚像と、自分を殺してもなお滲み出てくるものとが合致する。それを目指す。
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茶室にしても華道にしても、そういった虚構を上手く利用して実態を引き出していくやり方。そういうのが日本の中世で生み出されてきた仕方。欧米のように、自分の個性が他人の個性を凌駕していく、といったことではなくて、少しずつ小出しにしていき、接触していき、お互いのことがよくわかっていく。
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やっぱり超一流はすげぇ。