国連・官邸を巻き込む
新世代ニュータイプリーダー④

牧浦土雅(24):学習院初等科、杉並区立和田中学校、英国Cheltenham College、Strathallan Schoolを経てUniversity of Bristol入学(入学前に1年間ギャップイヤーを取得しアフリカで国連と共同プロジェクトを実施)。2年次に中退後、タイでの事業実施(東京大学との共同研究)、Quipperの海外事業拡大を担う傍ら、国家戦略特区の活用に向けて官邸で安倍総理以下関係大臣への提言、受動喫煙防止に向けた小池知事への提言書取りまとめにも携わる。本年夏より拠点をアフリカに移し宇宙事業に尽力。

土雅:根幹では、make senseできないこと、つまり、納得できないことが嫌なのだと思っています。一番の根源がいわゆる貧富の差だと思っていて。本当、一番謎。あっていいわけがない。

 

野村:僕もそういうところがあると言われるのですが、小学生のような無邪気さというか素朴さがあるのかもしれません。「そもそも、これ、おかしくない?」みたいな。

 

土雅:そう、本当にそうです。世界的にドローンの波が来ているのに、日本のみんなが注目していないのがおかしい、みたいな。あとは、ドローンの用途が空撮だけだと考えられているのも不思議でした。

日本では多くの人が、「おかしい」と思っていることを心に秘め続けているような印象を受けます。

 

野村:自分が思ったことを話したり楽しいと思うことをやったりしてるだけなんですよね。

ちなみに昨年12月にはK1にも出場されていましたが、あれはどうして出場されたのですか?

 

土雅:ノリと言ってしまえばそれまでですが、コンセプトが面白いなと思って。皇居脇のパレスホテルの結婚式会場でフレンチのフルコースを食べながら、K1を見るチャリティーイベント。着想がすごくよかった。


野村:行動規範がシンプルすぎてあまり深掘りようが無いですね(笑)。

 

土雅:僕も将棋の話をした方がいいでしょうか(笑)。でもさっきの話にあったように、小学生のようなところがやっぱりあって、物事をあまり深く考えてないんです。特に哲学は全然わかりません。

 

野村:自分の中で大事にしている考え方は何かありますか。make senseしないものに実直であるということはよく分かるのですが、他に、たとえば友達を大事にするとか、そういうものでも。

 

土雅:細かな人間付き合いはきちんとしていると思います。こまめな連絡を心がけているなど。あとは、座右の銘があって。あっ、座右の銘忘れた。本当に忘れた。

野村:それは本当に思い出せよ(笑)。

 

土雅:(Google検索中)見つけました!チャーチルの言葉なんですけど、”Never give up on something that you can’t go out a day without thinking about.”。「毎日これをやろうと思っていることを諦めるな」。毎日、やりたい、やりたいと思っていることは、絶対にやろうと。

座右の名を検索中の土雅さん

*本人をご存知の方ならお分かりのとおり、

ヤラセではありません

野村:それで、今は宇宙事業なんですね。

 

土雅:正確にはもうすぐpivot(方針転換)する予定です。元々は今年の1月あたりから例のルワンダでの農作物地方買い上げを人工衛星で効率化しようと考えていたところがありました。バイヤーが農家に仕入れに行く場合、片道3時間がザラといった世界です。衛星画像技術を用いて農地を検知して、農地のサイズ、育成状況、収穫状況を常に把握できるんじゃないかと。8月はほとんどアフリカに滞在していて、国連職員の方々と一緒に農家やバイヤーにサービスの原型を使ってもらっていたのですが、やはりすごく便利だと好評でした。

一方で、農村の人たちからすれば衛星から農地のサイズや収穫量が分かっても大きな得にもならなくて、むしろ電気や水道を引いてくれとか、トラックをくれとか、そういう要望ばかりが耳に入ってきました。世界銀行の職員からも、人工衛星からそういうデータを把握できるようになると、バイヤーが効率のいい農家だけを優先的に回るようになってしまい、格差が出てしまうだろう、との指摘もあって。それもそうだと思って色々調べた結果、やはり農村からマーケットまでの輸送手段が一番の肝だと。だから、バスの乗り合いで席が余っていたらそこに100キロや200キロのキャッサバを乗せてそのまま市場に行く、定刻に出発する2tトラック網を整備する、といったことを考えています。

 

野村:なるほど。でも、全く衛星が関係なくなってきていますね(笑)。一周回って落ち着くのもとてもいいことだと思いますが。

 

土雅:衛星画像事業も別の形態で継続するつもりです。ただ、お話しした通り、元々解決したい問題はdoesn’t make senseな事象なので、正直何でもいいんです。国連や世銀が言っているように、世界人口72億人が毎日3食べられるだけの食料は地球上にあるのに、なぜか10億人が飢餓状態にいる。これはつまり、生産性の向上だけが飢餓問題の解決に繋がるわけではない、ということです。それ以前にサプライチェーン上のの何かしらのプロセスで非効率が生まれているはずなので、そういった環境下にいる人たちのために何かサービスを提供したいです。たとえばヤマト運輸は、ゼロから輸送手段を作ることに成功した世界的にも稀有な例の一つで、ロジスティクスの膨大な知見を有しています。これも活用できたらなぁと。 

​スイスの国際シンポジウムで本サイト主宰者

野村:本当に、ぜひ実現してください。

ご自身に求心力や発信力があると思いますか?あると思う場合、それはどういった要素から成り立っているものでしょうか。

 

土雅:正しいことを言っている、という点かと思います。他には、マメさ、ロジカルであること、そして強引さ(笑)。

 

野村:テンション(笑)。大事ですね。

 

土浦:あとは、新しいことを始める相談は1対1ではしない、ということ。まずは7,8人で集まってみて、「俺、こういうことしたいんだけど、このメンバー+αでやるしかないでしょ!」みたいな連帯感を作っていく。これは日本に限らず万国共通で有効だと思います。

 

野村:すごく分かります。ノリをメンバー同士で共有してしまえばコミュニティになって、そのまま動いていく。それが楽しいから、また新しい人が集まってくる。

 

土浦:7人中5人があまり乗り気ではなくても、2人やる気があれば波及していきます。そうして、とりあえず乗っかっておこう、という人を増やしておく。

 

野村:打算ではないと思うのですが、掲げられる大義やストーリーがあって、そのもとで文化祭的に取り組めること自体が面白いんでしょう。

 

土雅:そうそう。僕はそういう在り方が一番自分に合ってます。でも、アフリカに行くのは、半分は使命感です。数カ月に一度日本に帰ってくるかどうかになりますが、東南アジアからちょっと遠くなるかな、くらいの思いで行ってきます。

 

野村:ありがとうございました。またMizu Tamaliで秘密会議しましょう。【了】冒頭に戻る